装置共用事業の変遷

ARIM事業の前身としての、文科省が主導する装置共用事業は平成14年に開始された「ナノテクノロジー総合プロジェクト」(ナノ支援、H14-18)にまで遡ることができます。

この事業は第2期「先端研究施設共用イノベーション創出事業」(ナノネット事業、H19-H23)に引き継がれ、産学連携、分野融合などが謳われました。当時、多くの旧国立大学が法人化したばかりで、この事業をきっかけとしてワンストップで大学の施設を利用できる仕組み(課題採択システムからご利用料金のご請求まで)が整いました。東北大学においてもナノテク融合技術支援センターが設置され、この事業を推進いたしました。

第3期「ナノテクノロジープラットフォーム事業」(ナノプラ事業、H23-R3)では微細加工、分子・物質合成、微細構造解析の三つのプラットフォームが全国を横断する形で装置共用を行いました。

日本における装置共用の伝統は「マテリアル先端リサーチインフラ事業」(ARIM事業、R3-R12)において、国の「マテリアル革新力強化のための戦略」を受け、データ利活用の仕組みを従来の装置共用事業に織り込む形で、現在に引き継がれています。